Web制作も製造業も「QCD」が重要!最適なホームページ制作会社を見極めよう
最終更新日:2024/05/17「QCD」は製造業における重要キーワードですが、実は自社のWebサイト(ホームページ)の制作においても大切な考え方です。
これはWeb制作会社自身が顧客に対してのQCDを意識するのはもちろん、発注者としてもQCDの観点から適切な業者選びや依頼をするとWeb制作がスムーズにいきますし、失敗のリスクを減らすことができるからです。
そこで本記事では、Web制作に置ける最適なQCDについて解説いたします。
目次
一般的なQCDのおさらい
QCDとは、品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)の頭文字を取ったもので、製品を生産する際に考慮すべき要素を示しています。製造業界に従事されている方には説明不要かもしれませんが、念のため各要素をご紹介いたします。
QCDのQ
まず、品質(Quality)についてです。品質は製品が顧客の要求や期待にどれだけ適合
しているかを表します。製品の耐久性や性能、信頼性などが品質の要素となります。品質は顧客満足度や企業の信頼性に直結するため、製造業では言うまでもなく重要な要素です。
QCDのC
次に、コスト(Cost)です。コストは製品を生産するためにかかる費用を指します。原材料の調達費用や生産設備の維持費、人件費などがコストの一部です。製造業では競争力を維持するために、効率的な生産プロセスや原価管理が求められます。
QCDのD
最後に、納期(Delivery)です。納期は製品を顧客に約束された期日までに届けることを指します。製造業では、生産計画や物流管理などを適切に行うことで納期を守ることが求められます。顧客からの信頼を築くためにも、納期の遵守は非常に重要です。
QCDでは、これらの要素が互いに関係し合っています。例えば、品質を高めるためにはコストがかかる場合もあり、納期を短縮するためにはコストが増加する場合もあります。そのため、製造業ではこれらの要素をバランスよく最適化する必要があります。
また、QCDの改善は競争力向上にもつながります。製品の品質を高めることで顧客の満足度が向上し、コスト削減や納期の短縮によって効率性が向上します。QCDの改善には、生産プロセスの見直しや品質管理の強化、生産計画の最適化などが必要です。
以上が一般的なQCDの要素になりますが、続いてWeb制作の現場におけるQCDについて発注者としての視点から解説します。
Web制作もQCDが重要
Webサイト制作にQCDを当てはめると、以下のようになります。
Web制作のQ
Web制作に置けるQはサイト自体の品質(クオリティ)を差します。これはデザインに限らず、制作後の成果や運用面も含めたクオリティを意識することが重要です。Webサイトを制作するからには何かしらの目的や目標があるはずなので、そういったゴールに対して最適な設計になっているかどうかを重視しましょう。
ただし、作りこむほどコストも上がっていきますので、自社にとって最適なラインを見極めることも重要です。
Web制作のC
Web制作に置けるCはコスト、つまりは制作費です。実際に比較してみるとすぐにお分かりいただけるとは思いますが、Web制作にかかるコストは企業によって様々で、10倍以上の開きがあることも。
Web制作は製造業と違い、原材料や部品などの仕入れは発生しないため(画像等の素材を購入する場合はありますが)、基本的には専門家やクリエイターの人件費や、専門性への付加価値などによって価格が変動します。また、単にサイトを公開するだけではなく戦略策定のための市場リサーチや競合調査を実施すれば、その分のコストがかかってくるため、どこまでを制作会社に依頼するのかで費用は変わります。
お金さえかければ必ず良いものができるとは限らないのですが、低コストであれば掛けられる工数は必然的に限られるため、自社がどういったプロセスを必要としていて、現実的にいくらまで予算を掛けられるのかを事前に想定しておく必要があります。
また、単純にページ数が増えるとコストも上がり納期も長くなる傾向があるため、ボリュームも加味して適切コストを見極めましょう。
Web制作のD
Web制作にも納期(Delivery)が存在します。公開予定日が定められていることが多いため、スケジュール通りに公開ができるように制作を進めていく必要があります。
基本的には制作会社のディレクターが設定したロードマップに合わせて素材を提供していく流れになりますが、前倒しで素材の用意をすることでスムーズに進めていくことができます。
また、一般的には企業のWebサイトは2~3か月以上かかることが多くなり、ページ数や×工数によっても変動しますので、ある程度ゆとりを持ったスケジュールで制作会社に相談するのが安全です。
QCDの最適化に必要なもの
では、適切なQCDを提供できるWeb制作会社はどのように見つければ良いのでしょうか
自社にとっての最適なQCDを理解する
最適なQCDを見極めるには、自社のデジタルマーケティングの全体像を整理するところから始める必要があります。またその際に、目的と目標から定めることが重要です。
例えば、本当にWebサイトを看板や情報掲載としてしか使わない(期待できない)としたら、デザインだけ綺麗にサイト制作をすれば今時点での目的は達成できるかもしれません。一方で、これから本格的にWebマーケティングやデジタルマーケティング、SEOなどに注力していくのであれば、ターゲットに合わせたコンテンツの設計や、運用を前提としたサイト構造が必要になります。コストを削ってとりあえずサイトを作ったものの、その後の運用に支障が出てしまえば、本末転倒になるからです。
そういった前提のもと、「どのレベルのQCDを期待するのか」を定める必要があります。
今やどこの企業もWebサイトは保有しており、力も入れ始めております。弊社ではBtoBの製造業のWeb制作支援をさせていただくことが多いのですが、やはりWebサイトの設計段階で「自社の強み」や「他社との違い」を「視覚的にわかりやすく表現したサイト」は成果に繋がっています。
また、構築前に「どんなコンテンツを更新していくのか」の話をしておくことで、公開後もスムーズに運用に映ることができ、中長期でも成果に繋がりやすい傾向があります。
繰り返しになりますが、大事なのは”自社にとって最適なQCDを見極めること”です。予算やリソースが有限だからこそ、このラインを見誤らないようにしてください。
適切な制作会社の選定
そのうえで、期待するQCDにマッチしたWeb制作会社を選定する必要があります。制作会社によってどこまでをやるのか、何が得意なのかは千差万別です。
もし比較の仕方に悩まれている場合は、以下の記事なんかも参考にしてください。
Web制作会社の比較ってどうやればいいの?絞り込みから見極めポイントのまとめ
ベストな会社を外から判断するのが難しい場合は、ある程度の絞り込みを実施した後に、直接いくつかのWeb制作会社の相談をしてみるのも良いかもしれません。弊社でも提案の際にはヒアリングをさせていただき、どのくらいのコストをかけてどういった運用をするが最適なのか、ご提案をさせていただいております。
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QCDを意識して失敗のないWeb制作を!
Web制作におけるQCDの考え方をご紹介してきました。
この記事を読まれている方も、「しっかりとWebサイトを作りたい」「もっと成果を出したい」「だけれど失敗したくない」と考えられていることが多いはずです。そんな方々こそ、最適なQCDの定義と、Webサイトを活用して実現したい目的や目標から設定することをおすすめしています。
自社にとって最適なQCDは企業によって様々です。最高のWebサイトではなく、最適なWebサイトで生産性高く成果を生み出していただけることを祈っています。
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