BtoBマーケティングの施策一覧|目的別・手法アイデア20選と特徴を紹介
最終更新日:2024/09/05これからBtoBマーケティングに取り組みたい方、施策のアイデアにつまっている方などに役立つ、BtoBマーケティングの施策一覧をご紹介します。
BtoBマーケティングの代表的な手法を目的別に厳選。自社の状況や目的に合わせて優先順位を決めれば、やるべきことが明確になります。
「BtoBマーケティングの施策はたくさんありすぎて、何から手をつけていいのかわからない…」という方は、ぜひ参考にしてください。
BtoBマーケティングの基本がわかる!BtoBマーケティングHandbookを見てみる
目次
BtoBマーケティングの施策・手法とは
BtoBマーケティングとは、企業間取引のビジネスモデルの企業が、製品やサービスの売上を挙げるために行うさまざまな活動のことです。
なかでも近年では「デジタルマーケティング」「WEBマーケティング」に取り組む企業が増えています。従来の属人的な営業手法に限界を感じている企業にとって、BtoBマーケティングは営業のデジタル化・効率化を図る手段でもあります。
このような背景から、近年取り入れる企業が増えてきているのが「デマンドジェネレーション」の考え方です。早い段階から見込み客のリードを獲得、育成し、検討意欲が高まった段階で営業がアプローチするこの手法は、リードタイムが長いBtoB業界に適した施策であり、多くの企業が取り組みはじめています。
BtoBマーケティングの全体像や、デマンドジェネレーションの解説、BtoCとの違いについては以前の記事を参照してください。
関連記事:
このように、BtoBマーケティングの手法には、オンライン・オフラインを含め、さまざまな種類があります。以下からは、BtoBマーケティングの目的ごとに効果的な施策をピックアップしてご紹介します。
マーケティング戦略立案の施策・手法
はじめにご紹介するのは、BtoBマーケティング戦略の企画・立案にかかわる施策・手法です。
ペルソナ作成
ペルソナとは、ターゲット顧客の属性、課題、ニーズなどを具体的に定義した顧客像のことです。どのような施策も、適切なターゲットを設定し、ターゲット像に合った取り組みを行わなければ効果を挙げることはできません。以下の3つのステップで、具体的な顧客像をつかみましょう。
(1)自社のターゲット顧客層の特徴を整理する。
(2)アンケートなどを通じてターゲットの背景、行動、考え方などを深掘りする。
(3)収集した情報をもとに属性、課題、ニーズ、行動パターンなどの仮説を立て、顧客像を設定する。
関連記事:
カスタマージャーニーマップ作成
カスタマージャーニーマップは、ペルソナが製品・サービスを検討・購入するまでの一連の流れを可視化したものです。これにより、ペルソナの行動パターンや潜在的なニーズ、課題、心理状態をより詳しく想像できるようになります。カスタマージャーニーマップを確認しながら、それぞれの顧客の状況に合った施策の戦略を練りましょう。
関連記事:
ユーザーインタビュー
ペルソナ作成やカスタマージャーニーマップの前提となるターゲット像の情報が不足している場合、ユーザーにインタビューを実施するのも効果的です。すでに製品・サービスを購入しているお客様に、製品を認知した経路や選定の決め手、継続の理由などを深堀りして聞き取ることで、見込み客へアピールするべきポイントのヒントを得られます。
リード獲得の施策・手法
次に、とくにオンライン上でのBtoBマーケティング施策の基礎として重要な「リード獲得」に効果的な手法をご紹介します。
リード獲得の基礎知識や獲得単価、戦略の立て方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:
ホームページの見直し・活用
多くの企業のBtoBマーケティングを支援してきたクラウドサーカスが、BtoBマーケティング戦略の立ち上げ時にもっとも重要だと考えるのが、ホームページの見直しです。
見込み客は、製品・サービスの情報や提供している企業の情報を得るために、必ずホームページを訪れます。しかし、ホームページの構成や内容が古いままであったり、問い合わせに迷う状態であれば、せっかく興味を持った見込み客を獲得することはできません。
WEBサイトを改善するための施策はさまざまありますが、主要な対策をピックアップして紹介します。
SEO対策
見込み客の関心・ニーズに合ったキーワードで、検索サイト上の上位に表示されるように対策を行います。キーワード分析に基づいたコンテンツ最適化、メタタグの設定、サイト構造の改善など、基本的なSEO施策を着実に実行することで、自社のホームページがターゲットユーザーにより見つけられやすい状態を目指します。
関連記事:
CV(コンバージョン)ポイントの最適化
CV(コンバージョン)とは、ホームページを訪れたユーザーのゴールとなる行動のことです。BtoB企業の場合、「お問い合わせ」や「資料請求」「見積もり依頼」などが一般的です。これらのCVポイントまでの導線が、ホームページ上でわかりやすく構成されていることが、リード獲得の第一条件です。この他にも、問い合わせの心理的ハードルを下げるよう、無料セミナーやメールマガジンなど、ユーザーが気軽に申し込めるCVポイントを設ける場合もあります。
ホワイトペーパー(お役立ち資料)配信
見込み客の興味・関心を引き付ける内容の資料を用意し、リード情報の入力と引き換えに提供します。ユーザーの反応を見ながら資料を更新・追加する必要があるため、ホームページ上での資料配信や、新たな申込みフォームの設置が簡単にできるCMSを取り入れるのがおすすめです。
クラウドサーカスのツールでは
電子ブック作成ツール「ActiBook(アクティブック)」
BtoB企業のための簡単操作のCMS「BlueMonkey(ブルーモンキー)」がおすすめです。
関連記事:
オウンドメディアによる情報発信
SEO対策の一環として、ビジネスブログなどの自社メディアを運営し、情報発信するのも効果的です。見込み客の需要があるキーワードを含む記事を作成するほか、製品の最新情報や事例などをタイムリーに発信することで、情報を求めてWEBサイトに訪れる人の母数を増やすことにつながります。
セミナー・イベントへの集客(業界トレンド・ノウハウ紹介)
オンライン・オフラインを問わず、業界のトレンドや最新情報を紹介するセミナーを開催し、集客することでリード情報を獲得できます。また、近年では専門家などのゲストスピーカーを招いた大規模なイベント(カンファレンス)を主催する企業もあります。
WEB広告の活用
リスティング広告、ディスプレイ広告、動画広告(YouTube広告)、SNS広告などのWEB広告を通してホームページやLPに集客します。広告での集客をムダにしないために、先述のように、WEBサイトをリードを獲得できる状態にしておくことが重要です。
メールマガジンの登録促進
製品・サービスの最新情報や業界トピックスを提供するメールマガジンを配信し、メルマガ登録を促すことでリード情報を獲得します。メールマガジンは昔からあるマーケティング手法ですが、BtoB分野では根強く支持されています。
展示会(オフライン/オンライン)への出展
展示会出展もリード獲得の定番施策です。リアルな会場で行う展示会への出展はもちろん、コロナ禍ではオンライン展示会の普及も進みました。オンライン展示会のメリットは、スケジュールや展示内容を自社で自由に設定できることです。
紹介サイト・マッチングサイトの活用
BtoB分野では、関連サービスの情報を一度に見られるプラットフォームサイトや一斉見積もりサイトがあります。このようなサービスは集客力が高く、自社の既存のネットワークでは開拓できない見込み客とつながりを得ることができます(サイトによりサービス利用料や紹介料が発生します)。
SNS活用
X(旧Twitter)、FaceBook、InstagramなどのSNSを活用し、情報を発信します。BtoB企業のSNS活用には、企業の公式アカウントを運用する場合と、社員が企業名を背負って情報発信するケースがあります。検索サイトやWEB広告だけでは出会えない層から、幅広く認知を得る手段です。
リードナーチャリングの施策・手法
続いては、獲得したリードを「育成」し、需要を高めていくフェーズに有効な施策・手法です。
メールマガジンでの定期的な情報提供
「リード獲得の施策・手法」でも登場したメールマガジンは、リードを育成する手段としても有効です。
検討期間が長いBtoBマーケティングの分野では、リード獲得後の継続的な顧客接点の維持が重要です。見込み客や休眠客の興味・関心をひきつける情報を定期的に発信することで、関心を持続させ、信頼関係を築くことができます。コンテンツの内容は、製品に関する最新情報やユーザーの成功事例、業界動向など、受け取り手の役に立つ情報であることがポイントです。
セミナー開催(事例・製品の機能・使い方紹介)
セミナーもリードの獲得だけでなく、興味・関心を高めたり、休眠客を目覚めさせたりするのに効果的です。たとえば「初心者向けの導入編」でリードを獲得し、「中級編」や「より具体的な使い方」などで興味を高めることができます。
カスタマージャーニーマップで分析した顧客心理をもとに、ターゲットのフェーズに合ったセミナー内容を企画するとより良い効果が得られます。
資料ダウンロード促進(比較資料、事例)
「リード獲得」向けの資料は、汎用性の高い情報が適していますが、「リード育成」を狙った資料配信は、同様のサービスとの比較資料や他社の成功事例など、製品・サービスの検討度合いを具体的に深める内容がおすすめです。
目的を明確にして資料を構成することで、その資料で狙ったターゲットがきちんと獲得できているか、検証しやすくなります。
インサイドセールスによる定期的な情報提供
インサイドセールスとは、電話やメールなど非対面のコミュニケーションで顧客への提案やフォローを行う内勤の営業部門のことです。一般的にマーケティング部門と営業部門の中間的なポジションにあり、獲得したリードに対し、個別にヒアリングや提案を行うことで検討度合いを高めます。
検討が深まったリードは、営業部門(フィールドセールス)に受け渡し、商談につなげます。
商談化・案件化のための施策・手法
以下でご紹介するのは、検討が高まったリードを商談に結びつけ、具体的な案件にするための施策・手法です。
MAツールによるスコアリング
MA(マーケティングオートメーション)ツールは、リードの行動データなどを分析し、最適なマーケティング活動を行うためのシステムです。リードのポテンシャルや行動記録による検討度合いを数値化(スコアリング)し、ホットな顧客にアプローチすることで商談化率を高めることができます。
クラウドサーカスのツールでは、
無料から使えるシンプル設計のMAツール「BowNow(バウナウ)」がおすすめです。
外部コンサルタントの活用
ホームページの見直しや集客対策、コンテンツや情報の発信を一通り行ったうえで、さらに案件化率を高めたい場合、より高度な分析が必要です。WEBマーケティング、とくにBtoB分野のWEBマーケティングの専門知識を持つ会社にアドバイスを受けることで、施策のPDCAをまわせるようになります。
クラウドサーカスは、ツールの使い方だけでなく、WEBマーケティング全般のサポートが可能です。
BtoB企業のお客様が、WEBマーケティングを「できる」状態になるよう伴走します。
SFAによる営業状況管理
SFA(セールス・フォース・オートメーション)は、営業の履歴や顧客の状況を管理する営業支援ツールのことです。見込み客の育成、アプローチ状況、失注後の情報管理など、高度な顧客管理を必要とする場合、このようなツールが役立ちます。
顧客満足・解約防止のための施策・手法
最後にご紹介するのは、顧客満足度の向上や解約を防止するための手法です。
カスタマーサクセスの促進
カスタマーサクセスとは、顧客が製品・サービスを最大限活用し、成果を上げられるよう支援する取り組みです。具体的には、導入支援や操作トレーニング、定期フォローなどを通じて、顧客の課題解決と満足度向上を図ります。このようなアフターサービスの強化により、顧客の定着と更なる利用促進につなげることができます。また、顧客の声をサービス改善に活かすこともできるため、解約防止にも寄与します。
ユーザー会の実施
ユーザー会は、製品を導入している企業同士が活用事例の共有、顧客の課題解決に向けたディスカッションなどを行う取り組みのことです。このような取り組みは、企業やブランドと顧客のエンゲージメントを深めることにもつながります。また、顧客の生の声を収集し、製品開発につなげることも可能です。
定期的な訪問・情報提供
インサイドセールスや営業部門にて、定期的な訪問と情報提供を行い、きめ細かいフォローアップを続けることも重要です。
顧客と定期的にコミュニケーションを取り続けることで、顧客の課題やニーズの把握、製品の活用状況の確認、改善提案などを行います。また、最新の製品情報やトピックス、業界動向などを積極的に提供することで信頼関係を築き、アップセル・クロスセルにつながる提案をすることもできます。
優先順位を見極めて手法・施策を実践
ご紹介したように、BtoBマーケティングの施策にはさまざまな種類があります。
多くの企業がマーケティングに関心を持っている近年では、流行の手法やツールが注目を集めることもありますが、重要なのは自社に合った施策を段階的に、継続して実施することです。
クラウドサーカスでは、CMS「BlueMonkey」のほか、BtoB企業のマーケティングに役立つさまざまなツールを取り揃えており、それぞれの企業のマーケティングフェーズの進化に合わせて必要なツールを導入していただくことが可能です。
また、BtoB企業のマーケティング施策に適したWEB制作やWEBマーケティング全般のコンサルティングでも多くの実績があります。
BtoBマーケティングの施策選定に迷ったとき、「誰か詳しい人に相談したい」と思ったときは、ぜひクラウドサーカスにご相談ください!
CMS BlueMonkeyとクラウドサーカスのホームページ制作の資料を見てみる
BtoBのデジタルマーケティングメソッド決定版
BtoB企業の実践的デジタルマーケティングノウハウ『DPOメソッド解説資料』
これまで2,300社以上のマーケティング支援に携わったノウハウと自社での経験を活かして、BtoB企業向けの成功ロードマップ「DPOメソッド」を作成しました。
この記事を書いた人
クラウドサーカス株式会社 マーケティンググループ
CMS BlueMonkeyメディア編集部
プロフィール
2006年よりWeb制作事業を展開し、これまで2,300社以上のデジタルマーケティング支援を行ってきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。38,000以上のユーザーを抱えるデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS」を提供し、そこから得たデータを元にマーケティング活動を行っている。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意領域で、目的から逆算した戦略的なCMS導入・Web制作や運用のサポートも実施。そこで得たノウハウや基礎情報を、BlueMonkeyのコラムとしても発信中。
BlueMonkeyの導入事例はこちら!