ランディングページ(LP)とホームページ(HP)の違いとは?メリット・デメリットや目的、費用などの違いについて紹介!
ランディングページ(LP)とホームページ(HP)は、どちらも同じWebページですが、その役割や構成など、比較してみるとさまざまな違いがあります。Web制作をはじめる際に、どちらを作成すればよいか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで本コラムでは、ランディングページとホームページの違いを6つの観点から詳しく解説します。目的、ページ数、特徴などから比較し、それぞれのメリットとデメリットについても紹介していきます。
関連記事:
目次
ランディングページ(LP)とホームページ(HP)の6つの違い
Webマーケティングにおけるランディングページは、特定の商品・サービスに焦点を絞り、ユーザーを効果的にコンバージョンへと導くWebページのことです。一方、ホームページは自社の幅広い情報を提供し、企業の顔としての役割を果たします。主な違いとしては以下の6つに分けられます。
ランディングページ(LP) | ホームページ(HP) | |
---|---|---|
目的 | ユーザーに特定の行動(コンバージョン)を起こさせる | 企業情報や商品・サービスの概要など、幅広い情報を提供し、企業の認知度向上を図る |
ページ数 | 単一ページ | 複数ページ |
特長 | 特定の商品・サービスに特化。ユーザーの行動を促す要素を多く含む | 企業情報、商品・サービス概要、採用情報など、多岐にわたる情報を網羅的に掲載。企業の信頼性を高める |
集客方法・SEO対策 | Web広告からの流入が多いため、あまり重視されない | 自然検索からの流入を増加させるため、SEO対策が重要視される |
ターゲット | 特定のターゲット | 幅広いターゲット |
費用 | 10万円程度~ | 20万円程度~100万円以上になることもある |
各項目について詳しくみていきましょう。
目的
ランディングページの目的は、ユーザーに特定の行動(コンバージョン)を起こさせることです。資料請求やお問い合わせ、商品やサービスの購入・契約など、コンバージョンの達成を目指します。そのため、ランディングページは、見込み顧客の課題の解決方法を提供しながら、特典や限定感を演出して、購買行動を後押しすることが重要です。
一方、ホームページは、企業やブランドに関する総合的な情報を提供することが大きな目的です。商品・サービスの紹介、企業の基本情報、採用情報、事業内容、企業理念などを網羅的に整理して提供します。さまざまな目的を持ったユーザーが訪れるため、必要な情報をすぐに見つけられるように設計され、企業の全体像を伝えることで認知度の向上を図ります。
ページ数
ランディングページは、基本的に単一ページで構成され、縦型の1ページ完結型のレイアウトです。特定の商品・サービスに特化し、製品の概要、顧客の声、FAQ、問い合わせフォームなどのコンテンツが一つのページに集約されています。余計なリンクを排除したシンプルな設計なので、一直線にユーザーをコンバージョンまで誘導できます。
ホームページは、複数のページで構成され、階層構造を持つ複雑な構成になっています。多層型のページ構成で、企業全体の情報を体系的に提供できますが、サイトの設計や構築には時間がかかります。
特長
ランディングページの主な特長は、特定の商品・サービスに特化している点です。詳細な製品紹介に加え、利用者の口コミや評価、メリットなどが掲載されています。また、ユーザーの疑問を解消するFAQや、問い合わせフォームも設置されることが多いです。
特定のターゲット層に絞って作成されるので、狙ったユーザーに訴求しやすく、具体的な成果を得やすいのも特長のひとつといえます。
ホームページは、企業全体の情報を網羅的に提供します。事業内容や会社概要、商品・サービスのラインナップ、IR情報やニュースなど、企業の取り組みが分かるさまざまな情報を公開しています。
さらに、会社情報を掲載した自社ホームページを持つことで、信頼性が向上し、ユーザーの不安を解消できます。自社サイトがランディングページしかない場合、「どのような企業が運営しているのか」と、不安を感じるユーザーも少なくありません。ホームページは、ユーザーの信頼を得るうえで、大切な役割を果たします。
SEO対策・集客方法
ランディングページは、主にリスティング広告など有料広告のリンク先として機能するため、一般的にSEO(検索エンジン最適化)は重視されません。単一ページで構成されることが多いため、内部リンクの最適化や階層構造の改善といった、典型的なSEO手法を適用しづらいことも理由に挙げられます。
反対に、ホームページは積極的なSEO対策が必要です。適切なSEO対策により自然検索での上位表示が期待でき、成果が出れば有料広告に頼らなくても、継続的な問い合わせや顧客獲得が可能になります。
また、ホームページは複数のページで構成されているため、各ページを異なるキーワードでターゲティングすることができ、より広範囲のキーワード設定で検索上位表示が狙いやすくなります。
関連記事:
ターゲット
ランディングページとホームページは、制作目的の違いから、訴求するターゲット層も異なります。
ランディングページは、特定の商品やサービスを明確に定義されたターゲット層への訴求に適しています。主なターゲットは、自社の商品・サービスに興味を持つ見込み顧客と、リピート購入や新サービスの利用が期待できる既存顧客です。
一方、ホームページは幅広い目的を持つユーザーを対象としているため、そのターゲット層はより多様です。顧客や潜在顧客、就活者、株主、自社社員、メディア関係者、ビジネスパートナーなど、さまざまな層が含まれます。
関連記事:
費用
ランディングページは、ホームページに比べてページ数が少ないため、制作費用が低くなると考えられがちですが、実際にはページの内容やデザイン性によって大きく変動します。
ランディングページの制作費用は、通常10万円~60万円程度の幅があります。1ページの縦長フォーマットのシンプルなつくりなので、比較的安価で作成可能です。
一方、ホームページも30万円程度から制作可能ですが、内容によっては100万円を超える場合もあります。ページ数が多く、より複雑な構造を持つことが多いため、高額になりやすいです。アニメーションや動画を活用した凝ったデザインにすると、200万円以上かかるケースもあるでしょう。
ただし、ランディングページの場合、制作費用だけでなく、広告費用の考慮も必要です。通常、リスティング広告やSNS広告などの有料広告と組み合わせて運用されるため、中長期的にはコストがかさんでしまうかもしれません。
とくに、検索エンジンからの自然検索流入が少ない場合は、継続的な広告投資が必要となります。
関連記事:
ランディングページ(LP)のメリット・デメリット
ランディングページのメリットとデメリットを理解することで、より効果的な活用が可能になります。
ランディングページのメリット
ランディングページの代表的なメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- コンバージョン率を達成しやすい
- 分析と改善が容易
- 情報を集約して端的に伝えられる
コンバージョン率を達成しやすい
ランディングページの最大のメリットは、高いコンバージョン率を達成しやすい点です。ユーザーの興味関心を惹く内容に特化できるため、広告からの流入を効率的にコンバージョンにつなげることが可能です。また、Web広告との相性も良く、リード獲得数を効果的に増やすことができます。
分析と改善が容易
ランディングページは、ページ数が少ないため検証や改善が容易です。アクセス解析ツールを活用すれば、ページの流入数や離脱数、離脱の傾向などをすぐに把握できるため、スピーディにPDCA(計画・実行・検証・改善)サイクルを回すことができます。継続的なランディングページの最適化(LPO)が実現し、長期的なパフォーマンス向上につながります。
関連記事:
情報を集約して端的に伝えられる
ランディングページは、単一のWebページで構成されているため、ユーザーが求める情報を1ページに集約して効果的に伝えられます。商品・サービスの詳細、利用価値、顧客の声などを、企業が意図した流れでスムーズに訴求することが可能です。このような情報の集約と効果的な伝達は、ユーザーの理解を促進し、コンバージョン率の向上にも貢献します。
ランディングページのデメリット
一方で、ランディングページには、いくつかのデメリットも存在します。主に以下の3つが挙げられます。
- 直帰率が高くなりやすい
- 自然検索から流入されにくい
- 商品ごとの制作でコストがかさむ
直帰率が高くなりやすい
ランディングページは、直帰率が高くなる傾向があります。直帰とは、サイトに訪れたユーザーが、最初の1ページだけ見て離脱することで、直帰率とは「1ページ目しか閲覧していないセッションの割合」を示す数値です。
これはランディングページが購入か、直帰かの二択しかない構造になりがちで、ユーザーにとって選択肢が限られているからです。サイト内の回遊率が低くなるため、直帰される可能性が高くなります。
自然検索から流入されにくい
ランディングページは、単一ページで構成され、コンバージョン率の向上に特化しているため、検索エンジンにとってユーザーの問題解決につながりにくいと判断される傾向があります。そのため、自然検索からの流入を期待しにくく、Web広告を通じた集客が必要となります。
製品ごとの制作でコストがかさむ
商品やターゲットごとに個別の制作が必要となるため、コストがかさむ可能性があります。複数の商品やサービスを展開する企業にとっては、大きな負担となるでしょう。
加えて先述したように、ランディングページの運用には、広告費用への考慮も必要です。継続的な広告費用がかかるため、総合的なコストを慎重に検討しましょう。
ホームページ(HP)のメリット・デメリット
次に、ホームページのメリット・デメリットについて紹介します。
ホームページのメリット
ホームページは、企業の認知度向上、信頼関係の構築などのメリットがあります。代表的なメリットは以下の3点です。
- 伝えたい情報を包括的に掲載できる
- 企業の認知度を向上
- 検索エンジンでの上位表示が狙える
伝えたい情報を包括的に掲載できる
ホームページは、複数ページで構成されているため、企業が伝えたい情報を包括的に掲載することができます。自社の商品・サービスや企業理念、沿革など、さまざまな情報を体系的に整理して届けられます。ユーザーは、企業について深く理解することができ、信頼関係の構築につながるでしょう。
企業の認知度を向上
ホームページは、企業の認知度向上に大きく貢献します。インターネット上で、常時アクセス可能な情報源として機能し、潜在的な顧客が企業を見つける窓口となるでしょう。
さらに、ホームページを通じてオンラインでの集客が可能となり、新規顧客の獲得にも効果的です。多様な目的を持つユーザーがアクセスするため、幅広い層への訴求が期待できます。
検索エンジンでの上位表示が狙える
ホームページは、SEO対策を行うことで検索エンジンでの上位表示を狙えます。上位表示を獲得できれば、オーガニック検索での露出が増え、ブランドの信頼性向上や集客コストの削減にもつながります。会社の名刺代わりとして、オンライン上での存在感を高める重要な役割を果たすでしょう。
ホームページのデメリット
ホームページの運用には、注意すべき点もあります。デメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 継続的なランニングコストがかかる
- 専門知識が必要な場合もある
- 成果が得るまでに時間がかかる
ランニングコストがかかる
デメリットのひとつは、ランニングコストが発生することです。ホームページを維持するためには、サーバーやドメインのコストがかかります。制作費とは別に発生する固定費用となるため、長期的な予算計画が必要となります。
専門知識が必要な場合もある
効果的なホームページ運用には、ある程度の専門知識やノウハウが求められます。単に、ホームページを開設するだけでは、なかなか成果は得られません。定期的な更新や分析、改善が必要です。
運用を続けるには、デジタル人材の確保や、外部企業への委託が求められます。とくにSEO対策など、専門的なスキルが必要な分野では、制作会社へ依頼した方がスムーズに進
む場合もあるでしょう。
成果が得るまでに時間がかかる
ホームページの効果は即時的ではなく、長期的な視点での運用が不可欠です。短期間で顕著な成果を期待することは難しく、継続的な努力と投資が求められます。そのため、会社の上層部の理解を得ることや、長期的な企業方針との整合性をしっかりと確認しておくことが重要です。
ランディングページ(LP)とホームページ(HP)のどちらを作成するべき?
ランディングページとホームページのどちらが必要なのかは、商品数やターゲット、目的によって決まります。
商品数が多く、幅広いターゲット層ならホームページが最適!
商品数が多く、幅広いターゲット層を持つ企業は、まずホームページを作成しましょう。ホームページは、企業情報のカタログのような役割を果たします。例えば、製品情報ページでは各製品の特徴やスペック、導入事例などを掲載し、企業情報ページでは会社概要や経営理念、IR情報などを掲載することで、ユーザーは自分に必要な情報を選択し、理解を深めることができます。
また、幅広いターゲット層を持つということは、顧客、投資家、取引先、求職者など、企業と関わる様々な立場の人々がアクセスする可能性があります。ホームページなら、製品情報を知りたいユーザー、企業情報を調べる投資家、採用情報を探す就職希望者など、多様なニーズに応えることができます。
製品やターゲットを絞るならランディングページがおすすめ!
特定の製品を明確なターゲットに向けてアプローチしたい場合は、ランディングページの作成が効果的です。単一の目的に特化するため、特定の製品やサービスの訴求力を最大化できます。
そのほか、スタートアップ企業や新規プロジェクトの立ち上げ時にも、ランディングページの活用が有効です。限られたリソースの中で、市場の反応を測定して投資コストの回収を加速させることができます。そのため、PDCAサイクルを用いた継続的な最適化も容易であり、マーケティング効果の向上に直結します。
ランディングページやホームページ制作におすすめのツール
最近では、ランディングページやホームページを簡単に作成できるツールがたくさん登場しています。リソース不足が課題となっている場合は、デジタルツールの活用がおすすめです。
WordPress(ワードプレス)
画像引用元:WordPress(ワードプレス)
WordPress(ワードプレス)は、世界中で最も広く使用されているオープンソース型CMSです。人気の理由は、使いやすさと柔軟性にあります。直感的なインターフェースにより、技術的な知識が少ない人でも比較的容易に操作できます。
また、数千種類に及ぶテーマやプラグインが利用可能で、ホームページのデザインや機能を自由にカスタマイズできます。ただし、自分でサーバー契約をする必要があるので、多少のWeb知識が求められるでしょう。
Wix(ウィックス)
画像引用元:Wix(ウィックス)
Wix(ウィックス)は、ドラッグ&ドロップの直感的な操作でホームページ作成ができるクラウド型CMSです。豊富なテンプレートとアプリを提供しており、企業サイトから個人ブログ、ECサイト、ランディングページまで多様なニーズに対応できます。
Wix ADIと呼ばれるAIデザインツールを搭載しており、いくつかの質問に答えるだけで、AIがウェブサイトを自動生成してくれます。ホームページ制作の経験がまったくない人でも、短時間で専門的なデザインのサイトを作成できるため、初心者や小規模ビジネスにおすすめです。
Weebly(ウィーブリー)
画像引用元:Weebly(ウィーブリー)
Weebly(ウィーブリー)も、シンプルな操作性が特長のクラウド型CMSです。Wixと同様にドラッグ&ドロップ機能を備えており、テキスト、写真、地図、動画などのコンテンツ要素を簡単に追加・編集できます。デザイン性の高いテンプレートが多数用意されているため、技術的な知識がなくてもサイトを短時間で作成可能です。
さらに、充実したeコマース機能を備えているため、オンライン販売をはじめたい企業にとっても魅力的なプラットフォームです。
BlueMonkey(ブルーモンキー)
BlueMonkey(ブルーモンキー)は、ホームページから新規商談を獲得するためのCMSとして、BtoB企業向けに開発されたツールです。2,300社以上の導入事例を分析し、成功パターンをフレームワーク化しているため、高いコンバージョン率を実現するWeb作成ができます。
また、単なるサイト制作ツールにとどまらず、Webマーケティング戦略の支援も提供しています。専門家による継続的なサポートにより、成果創出に向けた持続的なアプローチが可能です。リソース不足でも安心してWebマーケティング施策を推進できるよう、全面的な伴走支援を提供しています。
CMS「BlueMonkey」の資料を見てみる
まとめ
ランディングページとホームページは、異なる目的や特長を持っていますが、互いに補いあう関係にあります。効果的なマーケティング戦略には、これらを適切に組み合わせることが不可欠です。さらに、Webサイト制作ツールも企業のニーズや技術レベルに合わせて慎重に選ぶ必要があります。
企業の目標、ターゲット顧客、提供する商品やサービスの特性を考慮し、両ページを効果的に活用することで、オンラインでの存在感を高め、ビジネスの成長を加速させることができるでしょう。
クラウドサーカスのCMS「BlueMonkey」は、成功事例に基づいたテンプレートを搭載し、お問い合わせ増加につながるWeb制作を実現します。成果に直結するホームページの構築から運用まで、一貫したサポートを行っています。
「ホームページからの問い合わせを増やして新規顧客を獲得したい」「見込み顧客を育成して購買につなげたい」などの課題をお持ちの方は、ぜひ一度お試しください。
CMS「BlueMonkey」とクラウドサーカスのホームページ制作の資料を見てみる
この記事を書いた人
クラウドサーカス株式会社 マーケティンググループ
CMS BlueMonkeyメディア編集部
プロフィール
2006年よりWeb制作事業を展開し、これまで2,300社以上のデジタルマーケティング支援を行ってきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。38,000以上のユーザーを抱えるデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS」を提供し、そこから得たデータを元にマーケティング活動を行っている。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意領域で、目的から逆算した戦略的なCMS導入・Web制作や運用のサポートも実施。そこで得たノウハウや基礎情報を、BlueMonkeyのコラムとしても発信中。
BlueMonkeyの導入事例はこちら!