SEOの順位変動が起こる要因は?対処法や検索順位を上げる方法を紹介
SEO対策をしているものの、検索順位が安定しなかったり、順位変動が起こったりと、適切に対策できているのか不安に感じる人は多いのではないでしょうか?
「どのような理由で検索順位の変動が起こるのか」「何を元に順位が決まるのか」などを疑問に感じたこともあると思います。検索順位の突然の下落や、順位が下がり続ける場合には、放置せずに適切に対応することで、検索順位の上位表示を維持する可能性が高まります。
本記事では、SEOの順位変動が起こる原因とその対処法を詳しく解説します。検索順位が決まる仕組みや順位を上げるためのポイントなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
検索順位が決まる仕組み
検索順位は、検索エンジンであるGoogleのアルゴリズムによって決定されます。そしてそのアルゴリズムは、ページの関連性や品質、ユーザー体験などの多くの要素を考慮した上で順位を決めます。
検索順位は、検索ユーザーにとって最も有益で信頼性の高い情報が優先的に表示されるように設計されています。ほぼ毎日細かいアルゴリズム調整がされているため、特定のページが常に上位に表示されるわけではありません。検索順位は定期的に更新されます。
Googleのアルゴリズム
Googleのアルゴリズムは数百以上の要因から構成されており、日々微調整が行われています。代表的な要因には、コンテンツの質、ページの速度、モバイル対応、被リンクの数と質、キーワードの適切な使用などが挙げられます。
また、ユーザーの検索意図を理解しようとするAI技術を活用しており、単純なキーワードの一致だけでなく、ページ全体の文脈や価値を評価しているのが特徴です。複雑な評価プロセスにより、検索順位は常に動的に変動することを覚えておきましょう。
また年に数回、検索結果に大きく影響するコアアルゴリズムのアップデートが実施されます(詳しくは後述)。
検索順位が下落する原因とその対処法
検索順位が下落する要因は多岐にわたります。ここでは主な9つの原因とそれに対する具体的な対処法について解説します。
2.一時的な変動や時間帯の影響
検索順位は、アクセスの時間帯や特定のイベントに応じて一時的に変動することがあります。これは一過性のものであり、特に問題がない場合がほとんどです。
キーワードによっては、週末や夜間のアクセス増加や検索する地域による影響、季節的なトレンドによる順位変動など、様々な要因が順位変動に関わっています。
対処法
検索結果は常に変動するため、一時的な変動に対しては大きな変更を加える必要はありません。まずはデータを数日間にわたって観察し、変動が継続するかどうかを確認しましょう。安定したデータを基に、必要に応じて対策を検討することが重要です。
2. 公開したばかりの新規記事
新規記事は、公開直後に一時的な高順位を示すことがありますが、アルゴリズムの再評価によって順位が下落するなど、順位変動が起こりやすいです。
新規記事が公開された際、評価するための情報が不足しているため、Googleが新しいコンテンツを暫定的に高い位置に表示し、そのパフォーマンスを測定しています。時間の経過とともにデータの取得・分析を通して評価が定まるため、順位が安定するまでには半年から9ヶ月程度かかるとされています。
対処法
新規記事の場合は、安定するまでしばらく様子を見ましょう。コンテンツが評価されるには時間がかかるため、記事の更新や内部リンクの見直しを行い、継続的にSEO対策を進めることが大切です。
3. Googleのアルゴリズムアップデートの影響
Googleが定期的に実施するアルゴリズムのアップデートによって、検索順位が大きく変動することがあります。アップデートの内容によっては、これまで効果的だった施策が通用しなくなるケースもあるため、公式アナウンスを常にチェックしておくことが大切です。
特に、突然の順位変動(上昇・下降含む)があった場合は、コアアルゴリズムのアップデートが関係している可能性が高いです。
対処法
アルゴリズムのアップデートに対応するためには、公式アナウンスや業界の情報を常にチェックすることが重要です。アップデートの内容は「Google検索セントラル」にて公開されます。影響を受けた場合、アップデートの内容に沿った修正を行い、コンテンツの質やユーザー体験の向上を目指しましょう。
4. 重複URLが存在する
同じコンテンツが複数のURLで存在する場合、Googleはどのページを優先すべきか判断に困ることがあり、順位が下落することがあります。これは内部リンクの誤りやサイト構造の問題から生じることが多いです。
ユーザーの利便性低下につながるという観点から、ペナルティの対象となるケースや検索結果から除外される場合もあるので注意しましょう。
SEO対策におけるペナルティに関しては、下記の関連記事で詳しく解説しています。こちらも併せてご覧ください。
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対処法
重複URLが発生する原因は以下のようなケースがあります。
- Webサイトのリニューアル
- 「http」と「https」がある
- 「www」の有無
- パラメーターの有無
その場合、検索エンジンが評価すべきURLを指示する「URLの正規化」を行う必要があります。たとえばcanonicalタグを適切に設定し、どのページを優先すべきかを明示することが重要です。他にも、alternateタグの使用や301リダイレクトの設定、サイト構造の見直しやサイトマップの作成も有効な対策となります。
ドメインとSEOとの関係について、下記の関連記事にて詳しく解説していますので、そちらも併せてご確認ください。
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5. 他社サイトや記事が増えた・評価が高まった
競合サイトの増加や、既存サイトが新たなコンテンツを追加し評価を高めることで、相対的に順位が下がることがあります。これはSEO競争の中で避けられない現象です。
たとえ安定して上位に表示されることができていても、同じキーワードで作成した記事はどんどん増えていくので、相対的な評価がいつ下がるかはわかりません。差別化できるコンテンツであり続ける工夫が必要です。
対処法
他社サイト・記事の中で上位表示されるためには、競合サイトの動向をチェックし、差別化されたコンテンツを提供することが重要です。また既存の記事をリライトしてコンテンツの質を高めるのも有効です。具体的には以下のようなポイントを意識してリライトすると良いでしょう。
- 独自性の高いコンテンツを追加する
- 専門性の高い知識や、権威ある専門家の意見を取り入れる
- レスポンシブデザインを採用する
また、被リンクの獲得や内部コンテンツの充実化を図り、自サイトの価値を高める努力を続けましょう。
6. ユーザーニーズの変化、コンテンツの未更新
ユーザーのニーズが変化しているにも関わらず、コンテンツが古いままの未更新状態だと検索順位が下がることがあります。Googleは「ユーザーファースト」を提唱しており、あくまでもユーザーの需要を満たすコンテンツであることが前提条件となっています。
ユーザーは常に最新の情報を求めており、コンテンツの鮮度が重要視されることを理解しておきましょう。ユーザーの求めているものに常にアンテナを張り、最適化するよう取り組むことが大切です。
対処法
定期的にコンテンツを見直し、最新の情報やユーザーにとって有益な内容を追加・更新するようにしましょう。特に更新日を明示することで、検索エンジンとユーザーに最新情報であることをアピールできます。
サジェストや上位サイト、検索クエリなど、ユーザーの検索意図を掘り下げ、その結果を反映させたコンテンツにすると効果的です。
7. 違反行為などによるペナルティ
不適切なSEO施策やガイドライン違反が原因で、Googleからペナルティを受けると検索順位が大きく下落することがあります。Googleは不正行為や偽装行為、利便性を下げる行為を取り締まるため、独自のガイドラインを設けています。
特に、過剰なキーワード詰め込みや低品質なリンクの大量獲得、無断複製コンテンツ、不正なリダイレクトなどの行為が当てはまります。検索順位の下落のほか、インデックスからの削除などの対象にもなるため、ペナルティ違反にならないよう気をつけましょう。
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対処法
ペナルティを回避するためには、Googleのガイドラインに沿った正しいSEO対策を行うことが重要です。不自然なリンクやスパム行為を避け、ルールに従って質の高いコンテンツを提供することで信頼性を維持しましょう。
また、ガイドラインの抜け穴を見つけて行うSEO対策は「ブラックハットSEO」と呼ばれていましたが、現在のGoogleの精度ではすぐにペナルティ対象として検出されます。
Googleが公開しているSEO対策のガイドラインは、Google検索セントラルで公開されている「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」などがあります。よく確認した上で対策に取り組みましょう。
8. 設定ミスやHTTPエラーの放置
サイトの設定ミスやHTTPエラー(404エラーなど)が発生すると、検索順位に悪影響を及ぼすことがあります。
具体的には以下の設定ミスがあります。
- head要素の記述ミス
- titleタグ
- meta descriptionタグ
- noindexタグ
- canonicalタグのURLミス
Googleがサイトを正確にクロールできないため、検索結果から消えてしまう可能性があります。
HTTPエラーでは、300?500番台のコードが表示されているページはインデックスされません。リダイレクト設定である300番台や、エラーが発生している400?500番台は検索順位評価の対象外となってしまいます。
対処法
定期的にサイトのエラーチェックを行い、問題が見つかった場合は速やかに修正しましょう。Googleが無料で提供している「Google Search Console」を活用すれば、エラーの検出ができます。
9. セキュリティの問題
セキュリティに問題があるサイトは、検索順位が低下するリスクがあります。特に、SSL未対応やマルウェアの存在は、ユーザーと検索エンジンの信頼を失う要因となります。
Webサイトが脅威にさらされていることが感知されると、ユーザーが同コンテンツにアクセスする前にGoogleが警告を表示します。表示されている期間は検索結果にWebサイトが表示されないため、大きな順位変動が起こる可能性があるでしょう。
対処法
SSL証明書の導入や定期的なマルウェアチェック、最新のウィルス対策ソフトの導入などを実施し、サイトのセキュリティ対策を徹底しましょう。ユーザーの安全を確保することで、検索順位の安定化にもつながります。
ソフトウェアや公開済みのOSの脆弱性を修正・補強するプログラムである「セキュリティパッチ」の更新や、VPN通信の活用などもセキュリティ強化に役立ちます。SEO対策のためだけではなく、情報漏洩の観点からも日頃からしっかりと取り組むことが大切です。
検索順位の分析方法
検索順位の変動を正しく把握するためには、どのように分析を行えばいいのでしょうか?具体的な分析方法を解説します。
順位変動幅をチェックする
順位変動幅とは、あるキーワードの前日比において、検索順位が変動した幅を指します。SEOの検索順位における一つの指標である変動幅を定期的にチェックすることで、どの程度の影響が出ているかを確認できます。
キーワードのカテゴリごとに変動幅をチェックしたり、変動のパターンを把握することで、適切な対策を講じることが可能です。
1つのURLにつき1つのキーワードを軸としてチェックする
複数のキーワードで順位を追跡することは重要ですが、1つのURLに対しては主要なキーワードに絞って分析することが効果的です。これにより、特定のページのパフォーマンスを正確に評価できます。
順位変動を確認できるツールを活用する
SEOの順位変動を確認するには、専用のツールを活用するのが有効です。以下では3つのおすすめツールを紹介します。
Google Search Console
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
Googleが提供する「Google Search Console」は、サイトのパフォーマンスを確認するための無料ツールです。検索クエリごとの順位変動をチェックでき、問題があれば速やかに対応することができます。流入経路やクローラーの巡回数など、詳細なデータを分析できるのが魅力です。
GRC
「GRC」は、キーワード順位の変動を追跡できる検索順位チェックツールです。Google・Yahoo!・Bingの3つの検索エンジンをサポートしており、競合分析や過去データとの比較などのより深い分析が行えるため、多くのSEO専門家に利用されています。
直感的な操作性や、わかりやすい画面なども同ツールの特徴です。検索エンジンの仕様変更にも即日対応しており、データが増えても迅速に作動します。
ahrefs
「ahrefs」は、検索エンジン上位表示コンテンツや競合サイトの被リンク分析に加え、ソーシャルメディアの反応など、あらゆる情報を把握できるSEO分析ツールです。世界中で60万人のユーザーが導入している実績のあるツールでもあります。
見やすいインターフェースのため、簡単にSEO分析が実施できるほか、高いデータ更新頻度、巨大な被リンクデータを保有している点などが特徴です。SEOの順位変動はもちろん、注力すべきキーワードの見極めや参考にすべきサイトの上位ページの把握もできます。SEOを分析する上で必要なあらゆる機能が備わっているツールです。
検索順位を安定させるSEO対策のポイント
検索順位を安定させるためには、戦略的な対策が求められます。本章では主な6つのポイントについて解説します。
しばらく様子を見てから判断する
順位の変動が確認された場合、すぐに結論を出すのではなく、まずは数日間データを観察しましょう。
先述したように、検索順位はアクセスの時間帯や特定のイベントに応じて一時的に変動することがあり、問題がないケースがほとんどです。公開したばかりの記事であれば、順位が安定するまでには半年から9ヶ月程度かかるとされています。
短期的な変動であれば対策を急ぐ必要はないため、時間をかけてデータを観察し、変動が継続するかどうかを見極めましょう。安定したデータを基に、必要に応じて対策を検討することが重要です。
ユーザーの目線に立ったコンテンツを作成する
検索エンジンの評価以上に、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供することが重要です。ユーザーのニーズを満たす情報を優先し、信頼性のある内容を心がけましょう。
具体的には、「Webコンテンツが検索意図に対応できているか」「情報が古いままではないか」などをチェックし、必要であれば適宜アップデートを行いましょう。
ニーズを捉えることでユーザーに刺さりやすくなり、SEOの検索順位の上昇が期待できるでしょう。
定期的な見直し・改善を行う
コンテンツの定期的な見直しと改善は、検索順位の維持に欠かせません。年月が経過した記事は見直し、常に最新情報やユーザーのニーズを捉えたコンテンツを提供できるように維持しましょう。
時間が経つに連れて、質の高い競合他社のコンテンツや、これまでにない情報が登場します。公開して終わりではなく、常により良いコンテンツを提供できるようアンテナを張り、質を高めていけるよう取り組むことが大切です。
内部対策を万全に行う
内部リンクの見直しやページ速度の改善など、サイト内部の最適化も重要な要素です。これらの内部対策が整っていることで、ユーザー体験が向上し、検索順位も安定します。
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他社と差別化できる情報を提供する
競合サイトとの差別化を図るためには、独自の視点や情報を盛り込んだコンテンツ作りが必要です。Googleでもオリジナル情報の提供を推奨しているため、他にはない価値を提供することで、検索エンジンからも高く評価されます。
差別化するために、具体的には以下のような情報を提供することをおすすめします。
- 監修者や専門家など、権威性・信頼性のある情報
- 実体験を踏まえたリアリティのある内容
- 自社独自のアンケートや調査結果
リライトの優先順位を決めて取り組む
古い記事のリライトは、順位の安定化に効果的ですが、手当たり次第にリライトするのではなく、優先順位を決めた上で取り組むことが大切です。アクセスが多いものの成果が得られない、惜しいページや収益に直結するコンテンツを優先的に更新し、SEO効果を最大限に引き出しましょう。
具体的には以下のページを優先して取り組むことをおすすめします。
- SEO順位が20位以内のページ
- 内容重複ページ
- 表示回数が多くてもクリック率が高くないページ
- 伸び悩んでいるページ
クリック率に関して、以下の関連記事で詳しく解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。
まとめ
本記事では、SEOの順位変動が起こる原因とその対処法をはじめ、検索順位を上げるためのポイントなどを紹介しました。
検索順位の変動は、多くの要因が絡み合って発生します。変動の原因を正しく理解し、適切な対策を講じることで、検索順位の安定化や向上を目指せます。日々の分析と改善を続けることで、長期的なSEOの成功に繋がるでしょう。
また、Googleのアルゴリズムは常にアップデートされており、その都度検索順位も影響を受けます。全てを自社で行うのが難しい場合は、信頼できるパートナーに任せるのもおすすめです。
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この記事を書いた人
クラウドサーカス株式会社 マーケティンググループ
CMS BlueMonkeyメディア編集部
プロフィール
2006年よりWeb制作事業を展開し、これまで2,300社以上のデジタルマーケティング支援を行ってきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。38,000以上のユーザーを抱えるデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS」を提供し、そこから得たデータを元にマーケティング活動を行っている。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意領域で、目的から逆算した戦略的なCMS導入・Web制作や運用のサポートも実施。そこで得たノウハウや基礎情報を、BlueMonkeyのコラムとしても発信中。
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