Webマーケティングとは?今さら聞けない基礎知識を簡単に解説
最終更新日:2024/05/16ホームページの運用をはじめ、Webマーケティング活動に注力する中小企業が増えているようです。ただ、Webマーケティングが重要だとわかっていても、「具体的に何をすればよいのか?」と、やり方や施策に迷われている方も少なくないでしょう。
ここでは、「Webマーケティングとは何か?」を簡単に解説するとともに、具体的な施策や使用ツール、成功のポイントなど基本的な情報をまとめて紹介します。
BtoB企業のために解説したBtoBマーケティングHandbookもご覧ください。
目次
Webマーケティングとは、簡単に言うと「Webツールを活用したマーケティング活動」のことです。具体的には、Webサイトに自社の商品・サービスを掲載して認知拡大や販売促進を行ったり、SNSやメルマガ、動画配信などのツールを使って特定の商品・サービスのプロモーションを展開したりするのが、Webマーケティングの一例です。
Webマーケティングと聞くと、ECサイトのようなBtoCビジネスの活動と思われている人が多いかもしれません。しかし近年では、BtoBビジネスでも、Webマーケティングを重視する中小企業が増えています。
例えば、新しい産業機械の購入を検討する人は、まずインターネットで調べて取り扱っている企業を探すのが一般的になりつつあります。実際の取引は対面交渉が多いビジネスでも、そのきっかけはインターネットの情報収集がスタート地点であることも多いのです。
つまり、自社のWebサイトに商品・サービスについて理解を深めるコンテンツがなければ、取引先の候補に挙がらない可能性があります。BtoBビジネスのWebマーケティングでは、商談を獲得するために、自社の顧客になり得るユーザーを集客するのが重要なポイントといえるのです。
Webマーケティングを導入するメリット
Webマーケティングには、従来のマーケティング活動と比べて次のようなメリットが期待されます。
潜在顧客にアプローチできる
Webマーケティングのメリットの一つは、自社の商品・サービスなどの情報を全世界に発信してアピールできることです。既存顧客や顕在顧客にアプローチできるのはもちろん、自社の商品・サービスをまだ知らない「潜在顧客」にもアプローチできます。
特に潜在顧客へのアプローチは、新規商談の獲得につながるチャンスです。潜在顧客のニーズや課題を明確に提示し、自社と取引することで解決できる理由をアピールすれば、新規顧客の開拓につながる可能性が高まります。
マーケティング活動のコストを抑えられる
従来のマーケティング活動では、紙のポスターやチラシを作成したり、テレビや雑誌などに広告を出したり、そのために必要な人を雇ったりと費用がかかる施策が多くありました。Webマーケティングでも、多額の費用が必要な施策もありますが、少額で始められる施策も多々あります。
例えばSEO対策。基本的な知識を覚えて質の高いコンテンツを作成すれば、Googleなどの検索エンジンで上位表示が可能になり、多くの人にアピールできるようになります。また、SNSを使ったマーケティング活動であれば、自社でWebサイトを用意する必要もなく、低額で情報を発信できます。投稿内容が拡散されれば、潜在顧客の目に留まる可能性も高まるでしょう。
ほかにも、作成したコンテンツの修正や改善といった作業も、従来の施策と比べると簡単に変更でき、マーケティング活動のコスト削減につながりやすいです。
効果検証がしやすい
実施した施策の効果が明確に把握できることも、Webマーケティングのメリットです。
マスメディアで展開した広告や、展示会の出展などの場合、施策に要した費用に対してどれだけの効果があったのかを検証するのが難しい場合があります。これに対してWebマーケティングなら、Googleアナリティクスなどのツールを活用することで施策の効果を数値で表せます。アクセス数や「どのような経緯でWebサイトを訪れたのか」などのデータも見える化され、効果検証も簡単になるでしょう。
効果検証が容易になれば、次の施策を考えるのも容易になり、効率的なマーケティング活動が進められます。
Webマーケティングの進め方
Webマーケティングは、以下のステップで進めるのが一般的です。
(1)目的・ゴールを明確にする
(2)ペルソナ・カスタマージャーニーを設定する
(3)必要な施策を検討する
(4)施策の実施とデータの収集
(5)課題を見つけ必要な改善をする
それぞれの概要をお伝えします。
(1)目的・ゴールを明確にする
Webマーケティングを始めるときは、目的や目標(ゴール)を明確に設定するところから始めます。例えば、「Webサイトからの問い合わせを月10件以上増やす」「そのうち商談を3件以上獲得する」など、数値化した明確なゴールを設定しましょう。
ゴールを明確にすることで、達成状況の確認や評価がしやすくなりますし、施策に必要な予算や人員も決めやすくなります。
(2)ペルソナ・カスタマージャーニーを設定する
目的・ゴールを設定したら、次に情報を得てほしいターゲットを明確にします。その際には、ペルソナやカスタマージャーニーという考え方が役立つでしょう。
ペルソナとは、ターゲット像を明確にしたもの。情報を得てほしい人の年齢や性別、役職などの人物像を絞り込むことで「効果的なアプローチができるようになる」という考え方です。
カスタマージャーニーとは、顧客が購入に至るまでのプロセスのこと。顧客との接点から関心を抱くポイント、購入のタイミングなどを可視化することで、顧客に対して最適なアプローチができるようになります。
(3)必要な施策を検討する
(1)(2)で検討した内容から、どのような施策や手法を行えばよいかを検討します。「ターゲットがどこから流入してくるのか」という仮説を立て、集客しやすい方法を選択するのも一手です。目的によっては、複数の施策を組み合わせて実施するのも効果が期待されます。
また、それぞれの施策には定量的な指標(KPI)を決めることも大切です。最初に定めたゴールをもとに、評価しやすい数値目標を決めましょう。
(4)施策の実施とデータの収集
Webマーケティングの施策を実行する際には、データの収集も重要です。Webサイトなどの場合はGoogleアナリティクスを活用するのが一般的ですが、収集方法は施策ごとに異なりますので、あらかじめ必要なツールを用意しましょう。
(5)課題を見つけ必要な改善をする
収集したデータは、定期的にチェックして分析を行います。最初に設定した目的やゴールが達成できていない場合は、その原因を突き止めて改善策を検討します。Webからの成果が上がっているのに商談が増えないときは、視野を広げた改善が必要です。営業部門とも連携して、成果を最大化できるプランを検討しましょう。
Webマーケティングの基本的な施策
Webマーケティングで行う施策は、集客や接客、販売促進といった段階に合わせて適切な施策を選択することが大事です。ここでは、主な施策の種類を段階別に解説します。
集客を目的とした施策
集客を目的とした施策には、以下のようなものがあります。
- Webサイトの運用
- SEO対策
- SNSマーケティング
- Web広告
- 動画マーケティング
…など
これまでにも説明したように、Webサイトの運用はWebマーケティングの基本といえる施策です。
SEO対策とは、Googleなどの検索エンジンで上位表示されることを狙って、コンテンツを最適化することです。これにより、Webサイトのアクセス数がアップし、お問い合わせや商談数の増加などを目指します。
…SNSマーケティングとは、FacebookやX(旧・Twitter)、Instagramなどを活用したマーケティング手法です。SNSは拡散力の高さが魅力ですから、商品・サービスの認知度の向上や販売促進に効果が期待されます。
Web広告とは、Googleの検索結果に表示できる「リスティング広告」や、Webページやアプリの広告枠に表示できる「ディスプレイ広告」などを活用して集客する方法です。獲得したいターゲットにあわせて出稿媒体を選ぶのが、ポイントになります。
接客を目的とした施策
接客を目的とした施策には、以下のようなものがあります。
- フォームの改善
- チャットボットの設置
- ウェビナーの開催
…など
…Webサイトでユーザーとの接点になるのが、お問い合わせフォームです。サイトへの訪問者数が増えても問い合わせ数が変わらなければ、お問い合わせフォームに問題があるのかもしれません。この場合、入力フォームの最適化を実施します。
チャットボットも、接客に適したツールです。Webサイト上にチャットウィンドウを表示し、ユーザーからの疑問や質問などの接点を増やすことにつながります。
ウェビナーは、商品・サービスの理解度を深めるために、Zoomなどのオンライン会議ツールを使って啓蒙する施策です。ツールによっては質疑応答もできますし、チャット機能や投票機能を用いたコミュニケーションも可能です。
販売促進を目的とした施策
販売促進を目的とした施策には、メールマーケティングなどのリードナーチャリング施策があります。
例えば、顧客リストをもとにメールを送付し、見込み顧客へのアプローチや反応に応じたアクションを取ることで、購買に近づけることが可能になります。顧客に応じたコミュニケーション方法を選び、自社に対する興味や関心を高めることで、将来的な購買につなげていきます。
Webマーケティングに有効なツール
Webマーケティングを実施する際には、さまざまなツールを活用します。ここで、代表的なツールについて紹介しましょう。
CMS
Webマーケティングの基本となる「Webサイト」の制作ツールには、複数あります。なかでもCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)は、HTMLの知識がない人でも簡単に作成・更新ができ、運用の手間やコストを抑えたい中小企業などに適したツールです。
クラウドサーカスが提供する「BlueMonkey(ブルーモンキー)」は、BtoB企業が商談を獲得するためのノウハウがつまったCMSであり、BtoB企業のホームページで多くの採用実績があります。
CMSツール「BlueMonkey(ブルーモンキー)」の基本資料を見てみる
アクセス解析ツール
効果測定などの分析をするうえで欠かせないのが、アクセス解析ツールです。Webサイトへのアクセス状況や訪問したユーザーの行動経路などを見える化し、改善施策を立てやすくなります。
アクセス解析ツールの代表的なものとして、Google Analytics(グーグル・アナリティクス)やGRCなどがあります。
ABテストツール
ABテストとは、同じコンテンツの一部を変えた複数のページを作成し、「どちらがユーザーの行動を促すか」を比較検証するテストです。例えば、キャッチコピーやカラー、画像の配置、ボタンの色や大きさなどが違うページを公開し、それぞれのアクセス数やコンバージョン率といった効果を検証する際に、ABテストツールを用います。
先ほど紹介したGoogle Analyticsにも、ABテストの効果測定が無料でできる機能(ウェブテスト)がありますし、より本格的なテストを実施する場合は有料ツールを使うのも一手です。
MAツール
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、マーケティング担当者が行うさまざまな活動の効率化・自動化を手助けしてくれるものです。例えば、見込み顧客(リード)の獲得や管理、メールやリターゲティング広告などを活用して購買意欲を高めるリードナーチャリング活動も、MAツールがサポートしてくれます。MAツールを導入すれば、Webマーケティング担当者や営業担当者の業務負担の軽減にもつながります。
クラウドサーカスのMAツール「BowNow(バウナウ)」は無料から使えるシンプル設計で、これからマーケティング活動に本格的に取り組む企業にぴったり。CMS「BlueMonkey」との連携も簡単です。
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Webマーケティングの成功ポイント
Webマーケティングを成功に導くには、以下に紹介するポイントもおさえておく必要があります。
現実的な目標と戦略を立てる
Webマーケティングで達成したい目標(ゴール)を設定するときは、無理のない目標を設定することが大事です。現実的に不可能に近い目標を立てると、それに必要な戦略が立てられず、失敗に終わります。目標と戦略は、現実的な数値範囲で設定しましょう。
長期的な計画・施策を考える
Webマーケティングによる各種施策は、一朝一夕で効果が出るとは限りません。成果が出るまでに、数カ月あるいは数年という長期スパンになる施策も多々あります。施策を考えるときは長期的な計画を立て、計測と改善を繰り返しながら進めていく体制づくりも大切です。
ユーザーや自社に適した施策を選ぶ
施策を選ぶときは、ターゲットに届きやすいものを検討する必要があります。極端な話ですが、SNSを使わない人が多い業界でSNSの施策を実施しても、期待した効果は得られないでしょう。施策ごとの特徴を理解したうえで、ユーザーや自社の状況に適したものを選ぶことが大切です。
コンテンツの質の確保
Webサイトなどでコンテンツを制作するときは、「ユーザーが知りたい情報は何か?」を考え、その答えを提示できる内容を検討しましょう。そうすることで、ユーザー満足度の高いコンテンツが作れます。ペルソナなどを参考に多くのユーザーが求める情報を検討し、適切なタイミングで発信できるよう心がけましょう。
分析・改善を繰り返す保
どんな施策でも、分析と改善は必要不可欠です。施策を実施してから一定期間が過ぎたらデータの分析を行い、必要に応じて改善します。この繰り返しで成果を出していくのが、Webマーケティングの鉄則といえます。
まとめ
Webマーケティングに関する基本的な情報をお伝えしましたが、そのベースとなるのはWebサイトを上手に活用することです。集客や販売促進などの目的・目標を達成するうえでも、ターゲットに適したコンテンツを自社のWebサイトで提供していくことが重要になってきます。
とくにBtoBビジネスでは、単にホームページを公開するだけでは効果が期待できません。明確なゴールを設定したうえで戦略を立て、それに適した施策やコンテンツを選んでWebマーケティング活動を進めていくことが大切です。
クラウドサーカスでは、CMS「BlueMonkey」を活用したホームページ制作から運用サポート、リード獲得支援まで、ワンストップでサービスを提供しています。お客様の目標や目的に応じて必要なツールのご提案も可能ですから、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
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BtoBのデジタルマーケティングメソッド決定版
BtoB企業の実践的デジタルマーケティングノウハウ『DPOメソッド解説資料』
これまで2,300社以上のマーケティング支援に携わったノウハウと自社での経験を活かして、BtoB企業向けの成功ロードマップ「DPOメソッド」を作成しました。
この記事を書いた人
クラウドサーカス株式会社 マーケティンググループ
CMS BlueMonkeyメディア編集部
プロフィール
2006年よりWeb制作事業を展開し、これまで2,300社以上のデジタルマーケティング支援を行ってきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。38,000以上のユーザーを抱えるデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS」を提供し、そこから得たデータを元にマーケティング活動を行っている。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意領域で、目的から逆算した戦略的なCMS導入・Web制作や運用のサポートも実施。そこで得たノウハウや基礎情報を、BlueMonkeyのコラムとしても発信中。
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