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コンテンツマーケティングのKPIはどう決める?目標設定の手順をご紹介

最終更新日:2024/09/02

コンテンツマーケティングを成功へと導くポイントは、さまざまなコンテンツマーケティングの種類を組み合わせて戦略的に活用することが重要です。 本記事では、BtoB企業が効果的に潜在顧客と関わり、具体的な成果を引き出すための方法として、ペルソナの作成からKPIの設定までの手順を詳しく解説していきます。


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コンテンツマーケティングの種類

コンテンツマーケティングは、様々な形で潜在顧客との関係を深め、事業の成果に直結する行動を促す力を持っています。
効果的なコンテンツマーケティング戦略を展開するためには、様々なタイプのコンテンツを理解し、目的に応じて適切活用することが重要です。

まずはコンテンツマーケティングの種類についてみていきましょう。

教育目的のコンテンツ

教育目的のコンテンツは、業界の情報や、製品・サービスの使用方法を提供するガイドなど、情報提供を目的としたコンテンツです。

このタイプのコンテンツは、見込み顧客が直面している問題を解決するための知識を提供することで、信頼性と権威性を築きます。ブログ記事、電子ブック、ホワイトペーパー、教育用のビデオなどが、教育的コンテンツに分類されます。

関係構築(エンゲージメント)のコンテンツ

関係構築(エンゲージメント)関係構築(エンゲージメント)のコンテンツは、読者や視聴者との積極的な交流やディスカッションを促すことを目的としています。
SNSの投稿、ブログのコメントセクション、フォーラムやカンファレンスなどで、コミュニティ内での活発な意見交換を促し、リレーションを深めることができます。
この種のコンテンツは、ブランドに対するエンゲージメントを高めるとともに顧客との関係をより深めることが期待できます。

商談促進(コンバージョン)のコンテンツ

商談促進(コンバージョン)のコンテンツは、潜在顧客をリードや顧客へと転換することを目的としたコンテンツです。
プロダクトのデモ、顧客事例、ツール/サービス比較コンテンツなどが含まれ、製品やサービスの具体的な価値を明確に示します。見込み顧客の購買決定を促進し、成果に直結する役割を果たします。

ブランド構築(ブランドビルディング)のコンテンツ

ブランド構築(ブランドビルディング)のコンテンツは、企業の文化やビジョン、価値観を伝えることで、ブランドアイデンティティを構築することができます。


ストーリーテリング(体験談やエピソードなどの「ストーリー」を利用して伝える手法)を用いたブランドストーリー、ビジョンを共有するビデオメッセージ、社内のイベントやチームの紹介などがこのカテゴリに含まれます。
顧客との感情的なつながりを深めることで、ブランドの忠誠心を高め、長期的な関係を築く基盤となります。


これらのコンテンツタイプを適切に組み合わせて活用することで、BtoB企業は様々な潜在顧客に効果的にアプローチすることができます。
各コンテンツは、特定の目的と見込み顧客に応じてカスタマイズされ、全体のマーケティング戦略の中で相互に補完することが必要となり高度な技術を伴います。

BtoBコンテンツマーケティングを始める前にやるべきこと

コンテンツマーケティングの成功は、戦略的な企画と制作プロセスが重要です。
これらのプロセスは、見込み顧客の深い理解から始まり、一貫性のあるブランドメッセージの伝達、そして多様なフォーマットを通じたエンゲージメントの促進まで、広範囲に及びます。

ここではコンテンツマーケティングを実際に動かしていく前にやるべきことを紹介します。

見込み顧客の理解:ペルソナの作成

見込み顧客への深い理解は、効果的なコンテンツ戦略の基礎を形成します。バイヤーペルソナの作成により、潜在顧客の動機、課題、好みを明らかにし、これらの情報を基にコンテンツをカスタマイズすることが可能になります。ペルソナは、顧客インタビュー、市場調査、既存の顧客データの分析を通じて構築され、具体的なプロファイルとして、コンテンツ制作の指針となります。

コンテンツカレンダーの作成:公開スケジュールとテーマの計画

コンテンツカレンダーは、コンテンツの企画と公開を管理するための重要なツールです。
テーマやキャンペーンを事前に計画し、季節や業界のイベントに合わせてコンテンツを最適なタイミングで公開することができます。
コンテンツカレンダーは、マーケティングチーム間のコミュニケーションを促進し、一貫したコンテンツ制作と公開の流れを滑らかにすることができます。

下記はコンテンツカレンダーの一例となります。


コンテンツカレンダー サンプル
content-marketing-kpi_img01.png

  • 日付と曜日:

各コンテンツが公開される予定の日付と曜日を記入します。

  • コンテンツのタイトル:

公開予定のコンテンツのタイトルを記入します。

  • コンテンツの種類:

ブログ投稿、ビデオ、ポッドキャスト、ソーシャルメディア投稿など、コンテンツの形式を明記します。

  • キーワード/テーマ:

SEO最適化やターゲットオーディエンスに合わせたキーワードやテーマを記入します。

  • ターゲットオーディエンス:

このコンテンツが誰をターゲットにしているのかを明記します。

  • 責任者:

コンテンツの作成や公開を担当する人の名前を記入します。

  • 状態:

コンテンツの制作進行状況(企画、制作中、レビュー中、公開済みなど)を記入します。

  • 公開プラットフォーム:

コンテンツを公開するプラットフォーム(ウェブサイト、YouTube、Instagramなど)を明記します。

  • メモ/リンク:

その他の重要な情報や、参照すべきリンクを記入します。


品質と一貫性の確保:ブランドガイドラインに沿ったコンテンツの制作

イメージの一貫性は、信頼と認知度の構築に不可欠です。
ブランドガイドラインに沿ったコンテンツの制作により、異なるフォーマットやプラットフォームを通じても、一貫したブランドメッセージを保つことができます。これには、視覚的要素、トーン&マナー、使用する言葉遣いの指針が含まれます。
ブログ記事などにおいてもレギュレーションを組み、執筆することが必要です。

多様なフォーマットの利用:記事、ビデオ、インフォグラフィックを駆使しよう

見込み顧客の好みや情報消費の傾向は多様であり、これに対応するためには、コンテンツを様々なフォーマットで提供することが重要です。
記事やブログは基本的な形式ではありますが、深いインサイトを獲得できます。 ビデオやインフォグラフィックは、視覚的に魅力的で理解しやすく、特に複雑な情報を伝える際に有効となるでしょう。
これらのフォーマットを適切に組み合わせることで、より広いオーディエンスにリーチし、エンゲージメントを高めることができます。
自社のリソースやパートナー企業との連携で着手しやすさなどもどのフォーマットを用いるかの判断材料になりますが、自社の見込み顧客がアクセスしやすいフォーマットになるようにすることが大切です。

コンテンツマーケティングKPIの種類

KPIの種類は様々ありますがその一例をご紹介。


トラフィック指標

ウェブサイトやランディングページへの訪問者数、ページビューは、コンテンツへの関心の高さや到達範囲を示します。

  • ページビュー:

コンテンツがどれだけ閲覧されたかを示します。例えば、あるブログ投稿が月間で1万回閲覧された場合、その内容がユーザーに受け入れられている可能性が高いです。

  • ユニークビジター数:

異なる訪問者がどれだけサイトを訪れたかを示します。この数が増えることは、新しいオーディエンスを引き付けている証拠です。


エンゲージメント指標

セッション時間やソーシャルメディアでの共有数は、コンテンツがユーザーとどれだけ響いているか、関与を生み出しているかを測定します。

  • 平均滞在時間:

訪問者がコンテンツを閲覧する平均時間。長い滞在時間は、コンテンツが関心を引きつけていることを示します。

  • ソーシャルメディアの共有数:

コンテンツがソーシャルメディアでどれだけ共有されたか。高い共有数は、影響力や話題性が高いことを示します。


リード生成指標

リードの獲得数やコンバージョン率は、コンテンツが最終的なビジネス目標、つまり顧客獲得にどれだけ寄与しているかを示します。

  • リード生成数:

コンテンツを通じてどれだけの見込み客(リード)が得られたか。例として、ダウンロードされた無料電子ブックごとにユーザー情報が収集されるケースがあります。

  • コンバージョン率:

訪問者が特定の行動(購入、登録など)を取った割合。例えば、ブログからの訪問者のうち2%が製品購入につながった場合、そのブログは販売促進に寄与していると言えます。


SEO指標

ウェブサイトの検索エンジン最適化の成果を測定するために用いられます。主要な指標には、キーワードの検索順位、サイト訪問者数、クリックスルー率(CTR)、そしてバックリンク数が含まれます。

  • 検索エンジンランキング:

特定のキーワードでのコンテンツの検索エンジン上の位置。高いランキングは、SEO最適化が成功していることを示します。

  • バックリンク数:

他のウェブサイトからのリンク数。多くの質の高いバックリンクは、ドメインの権威を向上させます。


収益指標

ROI(投資収益率)やCAC(顧客獲得コスト)は、コンテンツマーケティングの効率性や収益性を評価するために重要です。

  • ROI (投資収益率):

コンテンツマーケティングにかかったコストに対する収益の割合。例えば、コンテンツ制作に1万円かかり、それが10万円の売上を生んだ場合、ROIは1000%です。

それぞれのKPIの具体的数値はどう決める?

KPI(重要業績評価指標)の具体的な数値を決める過程は、戦略的な計画と現実的な目標設定に基づくものでなければなりません。
適切な数値を設定することで、チームは明確な目標に向かって努力し、組織のビジネス成果の達成に寄与することができます。
KPIの具体的な数値を決める際に役立つステップをご紹介します。

1.ベースラインの確立

まず、現在のパフォーマンスレベルを把握するためのベースラインを確立します。
過去のデータを分析し、現在の訪問者数、コンバージョン率、リードの獲得数など、関連する数値の平均値を計算します。このベースラインは、目標設定の出発点となるためしっかり収集してください。

2.業界標準との比較

業界標準や競合他社のパフォーマンスを調査し、自社のKPIが業界内でどの位置にあるかを理解します。これにより、リアリスティックな目標設定が可能になり、過度に野心的、または低すぎる目標を避けることができます。
自社で集めることが困難な場合、そのような支援実績のある外部企業に頼るのも一つの手段です。
自社のいる業種に強い支援会社などを検索してみましょう。

3.目標との整合性

ビジネスの総合的な目標とKPIを整合させます。 たとえば、年間で20%の収益増を目指している場合、それに寄与する形でウェブサイトのトラフィックやリードの獲得数の目標を設定します。目標は具体的で、達成可能でなければなりません。
売上数値から受注数を逆算し、それに対しての受注率をかけることで必要な商談数を割り出すことができます。
商談数を割り出せたら現状のコンテンツを配信しているチャネルのコンバージョンレートを計算することで必要なCV数が割り出せます。

4.SMART原則の適用

KPIの具体的な数値を決める際は、SMART原則(具体的、測定可能、達成可能、関連性、時間的に限定された)を適用します。この原則に従って設定された目標は、チームに明確な方向性を提供し、成果の追跡と評価を容易にします。

5.定期的なレビューと調整

市場やビジネスの状況は常に変化しています。したがって、設定したKPIの数値は定期的にレビューし、必要に応じて調整する必要があります。このプロセスにより、目標が常に現実的であり、ビジネスの成長に対応していることを保証します。

最後に

KPIの具体的な数値を決める過程は、単に数字を設定すること以上の意味を持ちます。
この過程は、組織の目標、能力、市場の状況を深く理解し、その上で現実的かつ挑戦的な目標を設定する手助けになります。
適切なKPIの数値設定は、チーム全体を鼓舞する武器にもなり、成果の向上に向けた具体的なステップを踏むための基盤となります。


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この記事を書いた人

BlueMonkeyロゴ

クラウドサーカス株式会社 マーケティンググループ

CMS BlueMonkeyメディア編集部

プロフィール

2006年よりWeb制作事業を展開し、これまで2,300社以上のデジタルマーケティング支援を行ってきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。38,000以上のユーザーを抱えるデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS」を提供し、そこから得たデータを元にマーケティング活動を行っている。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意領域で、目的から逆算した戦略的なCMS導入・Web制作や運用のサポートも実施。そこで得たノウハウや基礎情報を、BlueMonkeyのコラムとしても発信中。

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