Webマーケティングの初心者が覚えておきたい用語集
Webマーケティングを始めるとき、「専門用語が多くて理解するのが大変」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。Webマーケティングの用語には横文字や略語も多く、「会話の内容を把握できず、何をすればよいかわからない」と思っている方も少なくないでしょう。
ここでは、Webマーケティングの基本的な用語や効果指標で使う用語、Web広告関連の用語など、最低限おさえておきたいキーワードにしぼって解説します。
目次
Webマーケティングの基本用語
アクセス解析
アクセス解析とは、運営するWebサイトの各種統計データをもとに、サイトの問題点や課題の解決をめざして分析することです。
Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを用いることで、サイトへのアクセス数やコンバージョン数、ユーザーのアクセス経路など、さまざまな情報を把握できます。そこで得た情報を分析し、Webサイトに訪れるユーザーに適したコンテンツを提供したり改善したりするために、アクセス解析を行います。
オウンドメディア(Owned Media)
オウンドメディアとは、企業ブログなど自社で保有するメディアのことです。厳密には、自社のWebサイトやSNS、紙のパンフレットなどもオウンドメディアに含まれますが、Webマーケティングでは企業ブログやウェブマガジンなどを指すことが多いです。
主に、検索流入の獲得や認知拡大、売上向上などを目的に、オウンドメディアを設置するのが一般的です。
カスタマージャーニー(CJ)
カスタマージャーニーとは、顧客が自社の商品やサービスを購入・利用するまでのプロセスを可視化することです。商品やサービスによっては、購入後のフォローや再購入までのプロセスなども含みます。また、プロセスを可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」といいます。
BtoB取引の場合、契約するまでに時間を要すことが多く、獲得したリードとの接点をいかに維持するかが大事です。カスタマージャーニーで契約までのフローを可視化しておけば、それぞれの段階に応じて適したアプローチがしやすくなり、Webからの成約率を高める効果が期待できます。
クッキー(Cookie)
クッキーとは、Webサイトに訪れたユーザーの情報を一時的に保存する仕組みのことです。保存される情報は、IDやパスワード、メールアドレス、訪問日時や回数などがあります。これらのデータからユーザーを識別し、セッション数やページの遷移などアクセス解析に用いるデータを獲得できます。
検索クエリ
検索クエリとは、Webサイトに訪れたユーザーが検索エンジンに入力したキーワードのことです。自社サイトに「どのキーワード(検索クエリ)で流入してきたか」を把握でき、アクセス数を増やすための施策などを検討するうえで用います。
なお、Webマーケティングで一般的に使う「キーワード」とは、想定したターゲットが入力しそうな用語(Webサイトに登録するための用語)のことを指します。実際に検索されたキーワード(検索クエリ)と混同しないよう、注意しましょう。
コーポレートサイト
コーポレートサイトとは、会社概要や事業内容、IR情報、採用情報といった、企業の基本的な情報を掲載したWebサイトを指します。一般的には「企業の公式Webサイト」をコーポレートサイトということが多いです。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、ユーザーに価値のあるコンテンツを提供し、購買へとつなげるマーケティング手法のことです。例えば、ユーザーにとって有益な情報を提供する企業ブログもコンテンツマーケティングの一種ですし、SNSや動画、LPなどを使ったコンテンツマーケティングもあります。
いずれの手法も、ユーザーとの接点やコミュニケーションを深めながら潜在顧客から見込み顧客へと育て、最終的には自社の顧客になってもらうのがコンテンツマーケティングの目的です。
タイトル・ディスクリプション(TD)
タイトル・ディスクリプションとは、ページごとの内容を伝える「見出し(Title)」と「説明文(Description)」のことです。SEOの観点では、Googleなどの検索結果画面に表示される文言ですから、クリック率に大きな影響を与える重要な情報といえます。
リスティング広告におけるタイトル・ディスクリプションは、クリック率だけでなくコンバージョン数も左右します。このため、「いかにユーザーの目を引く文言にするか」がポイントといえます。
なお、タイトルやディスクリプションには、文字数や使用できる文字などに制限があるため、ルールにもとづいて作成することも大切です。
モバイルフレンドリー
モバイルフレンドリーとは、スマートフォンなどのモバイルでも使いやすい仕様にすることです。
例えばWebデザインの場合、パソコンとスマートフォンでは画面のサイズなどが違うため、見せ方を変える必要があります。モバイルフレンドリーのWebサイトであれば、どちらで閲覧しても使いやすいデザインとなり、ユーザーはストレスフリーで閲覧できるようになります。
ライフタイムバリュー(LTV)
ライフタイムバリューとは、取引を始めてから終わるまでに顧客が得る利益のことです。日本語では「顧客生涯価値」と訳します。
顧客から見ると、投資したコストを「どれくらいの期間で回収できるか」という点も、購入や契約の重要なポイントです。また、サービス提供者側から見ると、顧客の獲得や維持にかかるコストを算出したり、どれくらいの顧客を獲得すればよいかといった目標を立てたりと、適正な経営判断を行ううえでライフタイムバリューが指標の一つになります。
ランディングページ(LP)
ランディングページとは、検索エンジンやWeb広告などからユーザーが最初に訪れるWebページのことです。最初に訪問するページを分析することで、ユーザーの求める情報を把握しやすくなり、より多くのアクセス数を獲得するためのコンテンツ作りに役立ちます。
この意味とは別に、特定のページにリンクさせるために設置する広告ページなどを、ランディングページということもあります。例えば、商品やサービスの魅力を端的に伝えて資料請求やお問い合わせにリンクさせる縦長レイアウトのページなど、コンバージョンの獲得を目的としたコンテンツも、ランディングページの一種です。
Webマーケティングでは、後者の意味で使うことが多いです。
リマーケティング
リマーケティングとは、Webサイトに訪れたもののコンバージョンに至らなかったユーザーに対して、再びアプローチを促すマーケティング活動のことです。具体的には、広告(リターゲティング広告など)を表示させたり、顧客が登録したメールアドレス宛にメルマガを送ったりするのが、リマーケティングの一例です。
レコメンデーション
レコメンデーションとは、購入履歴からユーザーの好みを分析し、興味や関心のありそうな情報を提供するサービスのことです。レコメンデーションの一例として、顧客に特定の商品をおすすめしたり、売れ筋ランキングなどから商品へ誘導したりといった方法があります。
SEO対策
SEO対策とは、検索エンジンで上位表示されるようにWebサイトを改善する施策全般を指すものです。SEO(Search Engine Optimization)のことを、日本語では「検索エンジン最適化」といいます。
具体的には、タイトルやディスクリプションの文言を改善したり、競合Webサイトと比べて自社に足りないコンテンツを追加したり、ナビゲーションや内部リンクなどで使いやすいサイト構造にしたりと、方法は多岐にわたります。
SEO対策は、Webマーケティングにおいて基本的かつ重要な施策であり、Webサイトを運営する際には常に意識することが大切です。
SNSマーケティング
SNSマーケティングとは、X(旧:Twitter)やFacebook、YouTubeなどのソーシャルメディアを活用したマーケティング手法のことです。
SNSの最大の特徴は、拡散力の高さです。SNSマーケティングを実施することで、自社の製品やサービスを多くの人に届けられ、認知拡大や売上向上なども期待できます。一方で、誤解を招く発言なども拡散される危険があるため、炎上対策を講じることも大事です。
UI/UX
UIとは、ユーザーインターフェース(User Interface)の略語で、ユーザーとの接点を意味します。具体的には、Webサイトなどの操作画面や操作方法のことを指します。
これと似た言葉に、UXがあります。UXとは、ユーザーエクスペリエンス(User experience)の略語で、製品やサービスを通じてユーザーが得る体験を意味します。例えば、Webページを閲覧して「価値のある情報だ」と思ったり、「購入してみよう」と検討したりと、Webページを閲覧したユーザーが感じたことは、すべてUXです。
効果指標の用語
エンゲージメント
エンゲージメントとは、企業・商品・サービスと顧客との「つながり」や「結び付き」のことです。
Webマーケティングでは、ユーザーが何らかのアクションを起こした回数で、エンゲージメントを数値で表します。例えばSNSを使ったマーケティングの場合、「いいね!」の数やシェア数、コメント数などが、エンゲージメントの指標の一つです。
何を指標にするかは、ユーザーとのつながりを深める目的などによっても異なります。
オーガニック検索(オーガニックサーチ)
オーガニック検索とは、Googleなどの検索結果からのアクセスのことです。なお、リスティング広告などの広告枠からの流入は除きます。
オーガニック検索のことを、日本語では「自然検索」と言います。また、マーケティング企業によっては「オーガニックサーチ」「ナチュラル検索」と呼ぶところもあります。
コンバージョン(CV)
コンバージョンとは、Webサイトなどで達成される成果のことです。具体的には、資料請求やお問い合わせ、Webサイトからの商品購入、会員登録などがコンバージョンとして設定されることが多く、Webマーケティングの目的によって異なります。
コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率とは、Webサイトに訪れたユーザー数に対して、コンバージョンしたユーザーの割合を示すものです。英語ではConversion Rateといい、その略語で「CVR」と呼ぶこともあります。コンバージョン率の計算方法は、「コンバージョン数」÷「セッション数(訪問数)」×100で示します。
コンバージョン率の平均は、3%前後といわれます。ただし、コンバージョン率は業界によっても異なるため、あくまでも目安として捉えてください。
重要業績評価指標(KPI)
重要業績評価指標とは、各施策の目標に対する達成度合いを定義した指標のことです。英語ではKey Performance Indicatorといい、その略語で「KPI」と呼ぶこともあります。Webマーケティングで掲げた目標に対する達成状況が一目でわかるため、施策の途中で改善するなどの点で役立ちます。
これと似た言葉に、「重要目標達成指標(KGI:Key Goal Indicator)」があります。これは最終的な達成度合いを定義した指標のこと。重要業績評価指標(KPI)は「中間目標」の達成度合いである点が、大きな違いです。
セッション(訪問数)
セッションとは、ユーザーがWebサイトを訪問してから離脱するまでの一連の流れのことです。日本語で「訪問数」ともいいます。1人のユーザーが「何ページ閲覧したか」「滞在時間はどれくらいか」といった、Webサイトの回遊性を知る指標になります。
ページビュー(PV)やユニークユーザー(UU)と似ていますが、1人のユーザーが一定の時間内に何度訪れてもセッション数は1とカウントされますし、逆に朝と夜に訪れるなど一定の時間を空けて訪問した場合は2になります。そのため、ページビューやユニークユーザーと異なる点には注意が必要です。
直帰率
直帰率とは、最初に訪れたページのみを閲覧して離脱するユーザーの割合を示すものです。
直帰率の高いWebサイトは、他のページを見ない人が多いということですから、「ナビゲーションや内部リンクに問題がある」「タイトル・ディスクリプションとページの内容に相違がある」「ユーザーにとって有益な情報が掲載されていない」などの原因が考えられます。これらの課題を改善することで、直帰率を下げられる可能性があります。
ページビュー(PV)
ページビューとは、Webサイトのページが表示された回数のことです。日本語で「閲覧数」ともいいます。ページビューは、そのWebサイトが「どれくらい閲覧されたか」という重要な指標になります。
ユニークユーザー(UU)
ユニークユーザーとは、Webサイトに訪れたユーザー数のことです。1人のユーザーが何ページ閲覧しても、また一定期間内に何回訪れても、ユニークユーザーは「1」でカウントされます。ただし、1人のユーザーがパソコンとスマートフォンでそれぞれ閲覧するなど、別デバイスで訪問した場合は重複することもあります。
離脱率
離脱率とは、ユーザーが最後に訪れたページの離脱数を、そのページのページビュー(またはサイト全体のページビュー)で割った値のことです。例えば、お問い合わせフォームの離脱率が高いとき、入力項目が多すぎるなどユーザーが離脱する原因をつかむヒントになります。
直帰率と混同されがちですが、端的にいうと、直帰率は1ページだけ見て離脱するユーザーに対し、離脱率は複数ページを見たユーザーが対象です。
リファラー
リファラーとは、リンクをクリックして別のページに移動した際に、リンク元となったページのことです。ユーザーが「どこからWebサイトに流入したか」、あるいは「サイト内でどのような動きをしたか」を把握するうえで、リファラーは重要な指標です。
ARPU
ARPUとは、Average Revenue Per Userの略語で、ユーザー1人あたりの平均売上金額のことです。「アープ」と呼ぶこともあります。計算方法は、「売上」を「ユーザー数」で割って求めます。この場合のユーザー数は、商品などを購入していないユーザーも含めます。
主に、サブスクリプションビジネスで使われることが多く、サービス料金を検討する際などに使われます。
ROI
ROIとは、Return On Investmentの略語で、投資額に対する利益の割合のことです。日本語で「投資収益率」ともいいます。例えば、100万円を投資して10万円の利益が得られた場合、ROIは10%(=10万円÷100万円)です。
なお、ここでいう利益とは、営業利益や粗利益など目的によって異なります。
Web広告関連の用語
アフィリエイト広告(成果報酬型広告)
アフィリエイト広告とはインターネット広告の一つで、企業や個人(アフィリエイター)のブログなどに広告主の商品・サービスを紹介してもらい、そこからのリンクで会員登録や購入などの目的につながれば、広告主が報酬を支払う広告のことです。広告料は成果に応じて支払うため、「成果報酬型広告」とも呼ばれます。
インプレッション
インプレッションとは、広告の表示回数のことです。英語のimpressionを略して「imp」ということもあります。
クリック率(CTR)
クリック率とは、広告のクリック数を表示回数(インプレッション)で割ったものです。Click Through Rateを略して「CTR」ということもあります。クリック率は、表示された広告の内容にユーザーが興味を持ったかを判断する際などに使われます。
クリック単価(CPC)
クリック単価とは、広告の1クリックあたりにかかったコストのことです。Cost Per Clickを略して「CPC」ということもあります。主にリスティング広告などで使われ、広告に投じた費用をクリック数で割って算出します。
顧客獲得単価(CPA)
顧客獲得単価とは、コンバージョン(CV)1件あたりにかかった広告費用のことです。英語では、Cost Per AcquisitionまたはCost Per Actionといい、それを略して「CPA」とも呼ばれます。計算方法は、広告に投じた費用をコンバージョンの数で割って求めます。
顧客獲得単価は、Web広告の効果を見極めるうえで重要な指標の一つです。単価が高い場合は、広告内容などを改善する必要があります。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webページの広告枠などに表示される広告のことです。文字のみの広告もあれば、画像や動画を掲載した広告もあります。
ディスプレイ広告は、Webページ上に横長で表示される広告が多いため「バナー広告」とも呼ばれます。また、文字のみの広告のことを「テキスト広告」といいます。
フリークエンシー
フリークエンシーとは、1人のユーザーが広告に接する頻度(回数)のことです。
Web広告の用語で「リーチ」と似ていますが、何人のユーザーに見られたかを示すのがリーチに対し、フリークエンシーは1人のユーザーが広告に接触した回数を示します。
リスティング広告(検索連動型広告)
リスティング広告とは、Googleなどの検索結果画面の上部などに表示される、テキスト広告のことです。ユーザーが実際に検索したキーワード(検索クエリ)に連動して表示されることから、「検索連動型広告」とも言われます。
リスティング広告は、クリックされると課金されるしくみです。広告料は、人気のあるキーワードほど高くなるため、費用対効果が見込めるキーワードを選定することが出稿のポイントになります。
リーチ
リーチとは、広告の到達率を表す言葉です。具体的には、「その広告が何人に見られたのか」を示します。
「フリークエンシー」と似ていますが、1人のユーザーが広告に接触した回数を示すのがフリークエンシーに対し、リーチは広告を閲覧したユーザー数を示します。
ROAS
ROASとは、Return On Advertising Spendの略語で、広告費に対して売上が得られたかを計算する指標です。計算方法は、売上高を広告費用で割って求め、広告の費用対効果(回収率)を示す重要な指標になります。
似たような言葉に「ROI」がありますが、ROIは「利益の割合」に対して、ROASは「売上の割合」であることが異なります。
まとめ
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この記事を書いた人
クラウドサーカス株式会社 マーケティンググループ
CMS BlueMonkeyメディア編集部
プロフィール
2006年よりWeb制作事業を展開し、これまで2,300社以上のデジタルマーケティング支援を行ってきたクラウドサーカス株式会社のメディア編集部。38,000以上のユーザーを抱えるデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS」を提供し、そこから得たデータを元にマーケティング活動を行っている。SEOやMAツールをはじめとするWebマーケティングのコンサルティングが得意領域で、目的から逆算した戦略的なCMS導入・Web制作や運用のサポートも実施。そこで得たノウハウや基礎情報を、BlueMonkeyのコラムとしても発信中。
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